ライトノベルで学ぶ 行政書士試験過去問

行政書士試験の最重要過去問を日本一わかりやすく解説

遺言書はただの紙切れ / 行政書士だけでは食えない今の時代を生き抜くためのヒントは孫子の兵法にあり

遺言書がない場合は、遺産の分配は相続人同士の協議によって決めることになります。これを遺産分割協議と言います。

相続人となるのは、一般的には、配偶者と子供でしょう。

私の家族は、毎年、盆やお正月にはみんな集まり、わいわいがやがやと過ごすし、仲がよい。

遺言書など書き残さなくても、遺産の分割でもめることはないだろう。

と考える方が大半だと思います。

しかし、子供のころは仲の良い兄弟であっても、独立して生活するようになると、考え方も変わってくるものですし、疎遠になってゆくものです。

盆やお正月に集まる時でも、内心ではわだかまりがあっても愛想笑いを浮かべて我慢しているということもあるかもしれません。

普段から蓄積した不満が一気に爆発しやすいのが相続の時なのです。



財を成した方は、子供たちにたくさん財産を残せるのだから、わざわざ揉めることはないだろう。と考えるかもしれません。

しかし、財産が多ければ多いほど、人は欲張るものです。それに、財産が多い場合は、遺産を分けるのも大変です。

不動産がほしいという人もいれば現金がほしいという人もいるかもしれません。

希望通りにならなければ、話し合いがまとまらずに、トラブルに発展してしまうのです。



一方、財産がない場合は、トラブルになりようがないと考えるかもしれません。

例えば、持ち家くらいしか、財産がないという場合、それを複数の相続人同士で分けるとしたら売却するしかないわけです。

が、持ち家には当然住んでいる人がいます。

子供の一人が住んでいることもあるでしょうし、残された配偶者が住み続けなければならないこともあるでしょう。

その人たちを追い出して売ろうという話になっては、大変なことになります。



そんな時に役立つのが遺言書。

遺言書を残しておけば、子供たちも、親の意思に背いてまで争おうとはしないものだろう。と思うかもしれませんが、遺言書があったって、仲が悪い兄弟同士であれば、争いは起きます。

「この遺言書は無効だ」

という様なトラブルになってしまい、遺言書を残したが為に、却って、関係を複雑にしてしまうこともありうるわけです。



遺産をめぐる争いを完全に防ぐ術はありません。

遺言書は完璧ではありません。ただの紙切れです。あくまでも補助的な手段に過ぎません。

普段から家族同士の意思疎通を円滑にしておくこと。

それがトラブルを防ぐための一番の方法です。



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