ライトノベルで学ぶ 行政書士試験過去問

行政書士試験の最重要過去問を日本一わかりやすく解説

憲法1-11 包括的基本権 2004年問3 / 行政書士試験の勉強は、開業の準備をしてから始めよう

投票価値の平等に関する次の記述のうち、最高裁判例の趣旨に適合していないのはどれか。

1、形式的に一人一票の原則が貫かれていても、投票価値が平等であるとは限らない。
2、選挙人資格における差別の禁止だけでなく、投票価値の平等も憲法上の要請である。
3、投票価値の平等は他の政策目的との関連で調和的に実現されるべきである。
4、法改正に時間がかかるという国会側の事情は、憲法判断に際して考慮すべきでない。
5、参議院議員の選挙については、人口比例主義も一定程度譲歩、後退させられる。



建太郎「むむっ……。簡単そうで、迷うなあ……」
胡桃「この問題を見ても、判例を細かく読んでおかないと解けないというのが分かるでしょ。しっかり勉強してよね」


胡桃「まず、1はどうかしら?」
建太郎「形式的には、一人一票でも、投票価値が平等かどうかが問題になっていることは、新聞でも話題になっているから、常識でもわかるよな」
胡桃「そうね。新聞も大切だけど、憲法を勉強していれば、常識ね。次、2はどう?」
建太郎「これもその通りだろ。さもなければ、新聞で取り上げられるわけがない」
胡桃「3はどうかしら?」
建太郎「うーん。よくわからないなあ」
胡桃「判例そのままの出題だわ。原則として、国会が正当に配慮することのできる他の政策的目的ないし理由との関連性において調和的に実現されるべきものとしているわ」
建太郎「うーん。そのまま覚えるしかないか」
胡桃「4はどうかしら?」
建太郎「憲法判断自体は、時間がかかるかどうかに関係なくビシッとやるべきじゃないの?」
胡桃「ブー。不正解」
建太郎「ってことは、時間がかかるなら、しょうがないかってことか?」
胡桃「まず、人口は、年々変化するのはわかるね」
建太郎「うん。地方から都市への人口移動は相変わらず続いているよな。それに少子高齢化が進展して、人口減少に歯止めがかからない」
胡桃「すると、人口が変わるごとに、選挙区割りを変更しなければならないのが本来の形なのよ」
建太郎「それでいいんじゃないの」
胡桃「でも現実的じゃないでしょ。国会で決めることは、選挙の問題だけじゃないのよ。やることが山積している中、選挙制度にかけられる時間は限られているわ」
建太郎「だから、国会側の事情も考慮すべきだと」
胡桃「そうよ。判例では、人口の変動の状態をも考慮して、合理的期間内における是正が憲法上要求されていると考えられるのに、それが行われない場合に初めて、憲法違反と判断すべき。としているわ」
建太郎「なるほど。合理的期間内がキーワードなんだな」
胡桃「次に、5はどうかしら?」
建太郎「参議院衆議院選挙制度も違うから、人口比例主義も一定程度譲歩、後退させられる。ってことかな」
胡桃「その通りよ。というわけで答えはどれかしら?」
建太郎「4なんだな」





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